いのちの発酵祭 in 千葉のお手伝いをしてきました。
この場をつくってくださった長田さん、そして準備から当日まで支えてくださったスタッフの皆さん、本当にありがとうございました。
帰りの車の中で、今日一日のことを思い返しています。何があったかだけではなく、あの場に流れていた空気や、人と人のあいだにあった空気を、少しでも皆さんに届けたくて、こうして書いています。
まず最初に、こんな濃い人間を(笑)、あたたかく受け入れてくださって、ありがとうございました。お手伝いに行ったつもりだったのに、気づけば僕のほうが、たくさんのものをいただいた一日でした。
最初に僕を出迎えてくれたのは、天川谷琴美さんの生のチェロの音でした。

身体の力を抜いて聴いていると、音が耳だけでなく、身体にも響いてくる。心にも、じんわり届いてくる。そこにいるからこそ感じられる、生の演奏のよさがありました。
この音に迎えられて一日が始まる。その場の空気のつくり方が、本当にいいなあと思ったんです。長田さんやスタッフの皆さんが整えてくださった場で、チェロの響きと、そこに集まった人たちの気配が重なっていました。
その音が、僕には本当に骨身にように感じられました。ここでの「沁みる」は、水がしみ込むように、音や思いが身体や心の奥までじんわり届く、という表現です。
「」。ここでの「沁みる」は、水がしみ込むように、音や思いが身体や心の奥までじんわり届く、という表現です。
喉がからからに乾いたとき、冷たい澄んだ水を飲むと、身体の中へすーっとしみていきますよね。あの感じに似ています。
音を身体で感じた瞬間、ふっと息が抜けました。
息をすーっと吐き切って、
身体の中が一度空になって、
そこへまた新しい空気、新しい「気」が入ってくる。
僕には、それがどこかのようにも感じられました。水などで身や心を清める、日本の神道の習わしです。ここでは、音を聴いて息が抜け、すっきりしたように感じたことを重ねて書いています。
参考:神社本庁「禊とは」
滝に打たれたあと。
サーファーなので、いい波と共にした時の快感。
そして、以前バリ島のに登ったとき、山の上で感じた澄み切った空気。インドネシアのバリ島にある山です。バリのヒンドゥー教の信仰では、神々が住むとされる神聖な山として大切にされています。
参考:インドネシア観光省の案内
それぞれ、感じ方は違います。
でも、どれにもあったのは、
「ああ、生きているな」
と身体で感じられることでした。
皆さんは、今日、どんなふうに感じていたでしょうか。
映画を観て何を考えたか。誰かの話を聞いて何を思ったか。もちろん、それも大切ですよね。でも今日は、その少し前にある、身体の感じ方にも気持ちが向きました。
音を聴いたとき、映像を観たとき、誰かと触れ合ったとき。その瞬間、身体はどう感じていたのか。僕があの場の空気と一緒に伝えたいのは、そんなことなのかもしれません。
僕は普段、人の身体に触れる仕事をしています。
そんな僕も今年は、AIやパソコンに夢中になり過ぎました。数字を追いかけたり、考え込んだりしているうちに、自分の身体まで固くなってしまったんです。
肩も固まりました。
身体の仕事をしていても、固まるときは固まるんですね。
それで、あらためて思いました。
何かを追いかけ続けていると、知らないうちに身体まで固くなってしまうことがあるんだな、と。
仕事も、お金も、人間関係も、悩みも、情報も。
だから、自分をゆるめる時間って大事なんだと思います。
そして、それを全部ひとりでやらなくてもいい。
今日の会場にも、本当にいろいろな人がいました。それぞれのやり方で、思いを伝えていましたね。
自分の作品を一生懸命説明してくださった方。
「地球が好きなんです」
と伝えてくださった方。
絵本作家の勝治麻由子さんの姿も、心に残っています。絵本を読んで伝える。イラストで伝える。難しいことを、やさしい言葉や絵にして届けられる人もいるんだな、と感じました。
長田さんのお話からは、お産のときの女性の身体だけでなく、その前も、その後も、暮らしをまるごと見ているんだな、と感じました。その人がどんな場所で、どんなふうに暮らしているのか。そこまで目を向けながら、その大切さを皆さんに届けようとしていることが、伝わってきました。
看護師さんのお話からも、思いを受け取りました。
天川谷さんのチェロ、勝治さんの絵本やイラスト、長田さんの暮らしへのまなざし。そして、看護師さんや、会場で出会った皆さんのお話。
表し方はそれぞれ違うのに、大切にしている思いが、僕の中で響き合っている。ひとつの音に、また別の音が重なるように。今日はそんなことを、頭だけでなく、身体でも感じた一日でした。
愛をどう伝えるか。
命をどう受け取るか。
自分にできることを、どう誰かに渡していくか。
役割はそれぞれ違っても、思いはつながっている。
僕にはそんなふうに感じられました。
いただいたアンケートや、会場で聞こえてきた声も、ひとつずつ大切に受け取っていきたいです。そして「ゆらぎの手 Journal」で、少しずつご紹介できたらと思っています。
そして、もしよければ皆さんにも聞かせてください。
今日、あなたの身体は何を感じましたか?
映画を観て。
音を聴いて。
誰かと話して。
誰かに触れて。
そのとき、身体のどこがゆるんだのか。
どこが温かくなったのか。
どんな呼吸になったのか。
そんな「身体の声」を聞かせてもらえたら嬉しいです。
皆さんが聞かせてくれた声も、また次の誰かへ届けていけたら嬉しいです。
今日は本当にありがとうございました。
これからも、僕にできることがあったら、ぜひお手伝いさせてください。
2026年9月22日
帰りの車の中で
み〜ちゃん
三原 崇司

